成年後見制度①「成年後見」って何?

こんにちは!
群馬県伊勢崎市の行政書士 松本直子です。

先日、こんなご相談がありました。
(プライバシー保護のため、一部内容を変えてあります)

高齢の1人暮らしのお母様が、頭を打って入院。
その後も、後遺症で日常生活全般のことが分からなくなってしまったため
施設で介護を受けながら暮らしているとのことです。

以前住んでいた遠方のご自宅が空家のまま放置されているので
売却してしまいたい。
また、お母様の今後の施設費がかかるので、お母様の定期預金を解約して
支払いたい。

しかし、不動産の売却や、定期預金の解約などの行為は
ご本人の同意がないとできないため、
すでにお母様の判断能力が低下してしまっている状態では
どちらも行うことができないのです💦

こうなってしまうと、ちょっと嫌な言い方ですが、
お母様が亡くなって、相続によってご家族のものになるまでは、
誰も、勝手に財産を動かすことができないんです。

さて、どうしたものか、というご相談です。

こんな時、一番正統派の回答は
「成年後見制度」を利用すること、になると思います。

(ちなみにこの方の場合は、私のできる範囲を超えるので
最終的に、司法書士さんへ繋ぐことになりそうです。)

成年後見制度は、
病気による後遺症、認知症、知的障害、精神障害、などにより
物事を判断する能力が無い、または不十分なため
不動産や定期預金などの高額な財産を管理したり、
法的な契約を結んだりすることが難しい方のための制度です。

このような方に、「後見人」という保護者がつき、
後見人は、ご本人の代わりに財産の管理をしたり、
契約を結んだりすることができます。
また、判断能力の無いご本人が1人で悪徳販売業者などと
結んでしまった契約を取り消すこともできます。
(何をどこまでできるかは、後見の種類や、
ご本人の状況によって違ってきます)

先程の例では、
お母様に後見人をつけることで、
後見人にお母様の代わりに、ご自宅を売却したり、
定期預金の解約をしてもらうことが可能になります。

実際には、売却、解約、という、財産を処分するような行為は、
そうそう簡単にはしてもらえない場合もあるのですが
とりあえずは、そういうことができる制度です、というところで
とどめておきます。

この成年後見制度には、大きく分けて
「法定後見制度」と「任意後見制度」という2種類があります。

次回は、その辺りから書いてみたいと思います。
忘れられないうちに更新できるように、頑張ります😆
🌷 続きはこちら→成年後見制度②「法定後見」とは 🌷

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